
がん治療は、「入院して行うもの」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
しかし近年では、治療薬や支持療法の進歩により、外来で安全に継続できるがん治療が増えています。
当院では、がん治療の基幹病院と連携しながら、外来で実施可能な抗がん剤治療や支持療法を組み合わせ、患者さん一人ひとりの生活背景や体調に配慮した治療を行っています。
また、高濃度ビタミンC点滴など、自費診療の提供も行っています。
このページではいろはなクリニックで行っているがん治療について説明します。
外来で実施可能な抗がん剤治療
当院では、以下のような一部の抗がん剤治療を実施できる体制を整えています。
多発性骨髄腫
- ダラツズマブ(ダラキューロ)
- レナリドミド(レブラミド)
- ポマリドミド(ポマリスト)
- ボルテゾミブ(ベルケイド)
慢性骨髄性白血病
- イマチニブ(グリベック)
- ダサチニブ(スプリセル)
- ニロチニブ(タシグナ)
- ボスチニブ(ボシュリフ)
- ポナチニブ(アイクルシグ)
慢性リンパ性白血病
- イブルチニブ(イムブルビカ)
- アカルブルチニブ(カルケンス)
- ザヌブルチニブ(ブルキンザ)
骨髄異形成症候群
- アザシチジン(ビダーザ)
- ルスパテルセプト(レブロジル)
これらは主に血液疾患を中心に使用される薬剤で、患者さんの状態を十分に評価したうえで、安全に投与可能な場合に限り実施しています。
上記以外でも実施可能な治療もございます。当院での治療にご関心がある場合は、お気軽にお問合せ下さい。
※治療の可否は、病状・治療歴・全身状態を踏まえて慎重に判断しております。
※治療内容によってはご希望に沿えない場合がございます。ご了承ください。
がん治療を支える「支持療法」
がん治療では抗がん剤そのものだけでなく、治療を支える「支持療法」が非常に重要です。当院では、以下のような支持療法を適切に組み合わせ、治療継続を支援します。
主な支持療法
- G-CSF製剤
白血球減少を予防・改善し、感染症リスクを下げます。 - 免疫グロブリン製剤
免疫力低下に伴う感染予防を目的に使用します。 - 制吐剤
抗がん剤による吐き気・食欲低下を軽減します。 - エリスロポエチン製剤
貧血を改善し、息切れや倦怠感を和らげます。 - 漢方薬
食欲不振や倦怠感などに対して、有効な漢方薬をご提案します。
「副作用がつらくて治療を続けられない」という状況を少しでも減らすため、症状を我慢させない治療を大切にしています。
自費診療:高濃度ビタミンC点滴療法
当院では、自費診療として高濃度ビタミンC点滴療法を行っています。
この治療は、標準治療(手術・抗がん剤・放射線治療)を置き換えるものではありませんが、
- 抗がん剤治療中の体調管理
- 倦怠感・食欲低下などの症状緩和
- 抗がん剤治療を継続するための副作用対策
といった目的で選択される方がいらっしゃいます。
治療内容・期待される効果・限界については、医学的根拠を踏まえて丁寧にご説明したうえで実施します。
高濃度ビタミンC点滴に関する詳細は以下をご参照ください。
※高濃度ビタミンC点滴は保険適応外診療(自費診療)となります。
大切にしていること
当院が目指しているのは、「がんを治療すること」だけではありません。
- 日常生活をできるだけ保ちながら治療を続けること
- 不安やつらさを一人で抱え込まないこと
- 患者さんご自身の価値観を尊重すること
これらのことを大切にし、基幹病院での治療と、地域での外来診療をつなぐ役割を担いたいと考えています。
ご相談について
- 現在、がん治療を受けている方
- 外来での治療継続を検討されている方
- 支持療法や体調管理について相談したい方
どんなご相談でも歓迎いたします。まずはお気軽にご連絡ください。