葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)は、慢性的な鼻づまりや副鼻腔炎(ちくのう症)に加えて、頭痛や頭重感の改善にも使われる漢方薬です。風邪薬として有名な葛根湯に、鼻の通りを良くし血行を改善する生薬を加えた処方で、鼻炎とそれに伴う頭痛に特化しています。
こんな症状に使われます
- 慢性的な鼻づまり
- 蓄膿症(副鼻腔炎)による頭重感・頭痛
- アレルギー性鼻炎で鼻が通らない
- 鼻閉による集中力低下や睡眠の質の悪化
- 鼻水は少ないが、つまって苦しい
「鼻が詰まって頭が重い」「鼻炎と一緒に頭痛がする」といった悩みに適しています。
中医学的な見方
中医学では、鼻づまりや頭痛は「風寒(ふうかん)」や「湿(しつ)」が鼻や頭部に停滞し、気血の巡りを妨げている状態と考えます。葛根湯加川芎辛夷は、
- 葛根湯の発散作用で体表を開き、邪気を外へ追い出す
- 川芎の加味で頭部の血流を促し、頭痛・頭重感を改善
- 辛夷の加味で鼻の通りを良くし、炎症をやわらげる
ことにより、鼻閉と頭痛の両方を改善します。
成分と作用
葛根湯(葛根・麻黄・桂皮・芍薬・生姜・大棗・甘草)に、以下が追加されています:
- 川芎(せんきゅう):血行を促進し、頭痛・頭重感を改善
- 辛夷(しんい):鼻の通りを良くし、炎症を和らげる
これにより、鼻閉に伴う頭痛・頭重感にも有効な処方となっています。
使用上の注意
- 副作用:発疹、胃部不快感、動悸、不眠、発汗過多などが報告されています。
- 体質との相性:体力が中等度以上で、熱や炎症が強くない鼻閉・頭痛タイプに適しています。
- 慎重投与:高血圧・心疾患・不眠症のある方は、麻黄の影響に注意が必要です。
最後に
葛根湯加川芎辛夷は、鼻づまりや副鼻腔炎に伴う頭痛・頭重感を同時に改善できる漢方薬です。呼吸を楽にし、頭の重苦しさも軽減してくれるため、慢性的な鼻炎や蓄膿症に悩む方に有力な選択肢となります。気になる症状がある場合は、当院までご相談ください。
当院について
いろはなクリニックは、岐阜市則武東にある 内科・血液内科・小児科 のクリニックです。
私たちは、「いろ(その人らしさ)」「はな(笑顔・やさしさ・本来の健やかさ)」「ohana(家族や仲間のような支え合いの心)」を大切にし、医療を通じて安心とつながりが育まれる場を目指しています。
症状だけでなく、生活背景や価値観にも目を向けながら、一人ひとりにとって納得感のある医療をお届けします。
小さな不調や迷いの段階でも、どうぞ気軽にご相談ください。

編集・監修者
いろはなクリニック 院長 柴田 悠平
- 医学博士
- 日本内科学会 総合内科専門医・指導医
- 日本血液学会 血液専門医・指導医
- 日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医・指導医