( 診療案内 )

舌下免疫療法(スギ花粉症・ダニアレルギー)

「毎年つらい」「一年中つらい」を軽くするための治療選択肢

花粉症(スギ)や通年性アレルギー性鼻炎(ダニなど)は、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ等が続き、日常生活の質を大きく下げることがあります。
舌下免疫療法は、原因となるアレルゲンを少量から投与して体を慣らし、アレルギー反応を起こしにくい状態を目指す治療です(効果には個人差があります)。

岐阜市のいろはなクリニックでは、総合内科専門医が、症状だけでなく生活背景や合併症、併用薬も踏まえて、舌下免疫療法を実施しています。

このページでは舌下免疫療法について解説していきます。

舌下免疫療法で期待できること

舌下免疫療法は、対症療法(内服・点鼻・点眼など)とは異なり、原因アレルゲンに対する免疫反応そのものに働きかける治療です。

一般に、次のような効果が期待されます(個人差があります)

  • 花粉症/鼻炎症状の軽減
  • 症状のピークの緩和
  • お薬の使用量や種類を減らせる可能性

一方で、即効性を目的とした治療ではなく、一定期間の継続が重要です。日本アレルギー学会の手引きでも、免疫療法は年単位(目安3〜5年)での継続が必要と示されています。

対象となるアレルギー

日本で保険診療として実施される舌下免疫療法は、以下が対象となりますです。

  • スギ花粉症
  • ダニアレルギー性鼻炎(通年性)

開始前に、問診に加え、アレルゲン検査で原因の確認が必要です。

治療の流れ

  • 診察・症状の確認(鼻症状、目症状、喘息の有無など)
  • アレルゲン検査(原因となるアレルゲンの特定)
  • 治療の適応判断・説明(メリット/注意点/継続の重要性)
  • 治療開始(増量期→維持期)
  • 定期受診(安全確認と効果・副作用の評価)

アレルギー検査:View39

舌下免疫療法を検討する際は、「本当にスギ/ダニが主因か」を確認することが重要です。
当院では、アレルゲン確認の検査としてView39(採血で主要39項目の特異的IgEをまとめて測定するパネル検査)を実施しています。 この検査により

  • スギ、ヒノキ、ダニなどの感作状況の把握
  • 複数アレルゲンが関与している可能性の評価
  • 生活環境対策(ダニ対策など)の優先順位付け

が行いやすくなります。
※検査結果のみで診断が確定するわけではなく、症状・季節性・生活環境と合わせて判断します。

副作用・安全性について

舌下免疫療法は、皮下免疫療法(注射)と比べて重篤なアナフィラキシーの頻度は低いとされますが、アレルゲンを含む薬剤である以上、アレルギー反応が起こり得る治療です。

よくみられる副作用

  • 口の中のかゆみ、腫れ、違和感
  • のどの刺激感
  • 耳のかゆみ など
    局所反応が多いことが示されています。

副作用は服用後30分以内に出現することが多いとされ、開始初期や休薬後の再開時は特に注意が必要です。

注意が必要な状態・お薬

喘息合併例や、非選択的β遮断薬、ACE阻害薬の使用、重篤な心疾患、急性感染症、口内炎や口腔内の傷などは、リスク要因となり得るため留意が必要とされています。
また、スギ舌下錠の添付文書では、重症喘息などが禁忌として示されています。

舌下免疫療法で使用する薬剤

スギ花粉症:シダキュア

  • 導入期(最初の1週間):2,000JAUを1日1回1錠
  • 2週目以降(増量後):5,000JAUを1日1回1錠
  • 服用方法:舌下で1分間保持→飲み込む/その後5分間はうがい・飲食を控える

※スギ花粉が飛散している時期には新規開始しません

ダニアレルギー性鼻炎:ミティキュア(ダニ舌下錠)

  • 導入期(最初の1週間):3,300JAUを1日1回1錠
  • 2週目以降(増量後):10,000JAUを1日1回1錠
  • 服用方法:舌下で1分間保持→飲み込む/その後5分間はうがい・飲食を控える

治療スケジュール

舌下免疫療法は、導入期(1週間)で少ない量で開始し、2週目以降に維持量へ増量して治療を継続します。

初回投与(初めての服用)について

アレルゲンを含む治療薬であるため、初回投与は医師の監督下で行い、投与後少なくとも30分間院内で経過観察を行います。

開始時期

スギ花粉症(スギ)

スギ花粉が飛散している時期には、新たに治療開始は行いません。
花粉の飛散が落ち着いた後、6月から11月にかけて開始を検討します。

ダニ(通年性アレルギー)

ダニアレルギーの場合は、季節の制限が少なく、状態により通年で開始を検討できます(適応は診察で判断します)。

こんな方はご相談ください

  • 毎年、スギ花粉症がつらい(仕事・学業に支障がある)
  • 市販薬や内服で眠気が強い/十分に効かない
  • 点鼻薬を使っても鼻づまりがつらい
  • お薬の量を減らしたい(可能性も含め相談したい)
  • 小児の花粉症・通年性鼻炎が長引いている

いろはなクリニックでは、患者さん毎の症状やライフスタイルにあわせた、花粉症・アレルギー性鼻炎治療をご提案しています。症状に悩まれている方は、ぜひ一度ご相談下さい。

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