
健診や受診で「血圧が少し高めですね」と言われたことはありませんか?
高血圧は自覚症状が少ない一方、放置すると脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎機能低下などにつながることがあり、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれます。
ただし、血圧は測り方や緊張、睡眠、飲酒、体調によっても変動します。大切なのは「一回の数値」に一喜一憂するのではなく、家庭血圧を含めて状況を整理し、必要な対策を選ぶことです。
岐阜市則武東の「いろはなクリニック」では、高血圧のご相談に対し、院内で検査から治療・経過観察まで対応しています。
受診の目安(健診で血圧が高いと言われたら)
高血圧の評価は「診察室(病院)だけ」でなく、家庭血圧がとても重要です。
特に、診察室では正常でも自宅では高い「仮面高血圧」や、逆に診察室だけ高い「白衣高血圧」があり、見落としや過剰治療を避けるために家庭血圧の確認が役立ちます。
受診の目安
- 家庭血圧が 130/80 mmHg 以上の日が続く
- 健診で「要再検査」「要治療」などの判定が出た
- 高血圧に加えて、糖尿病(HbA1c高値)、脂質異常症、喫煙、慢性腎臓病などがある
- ご家族に脳卒中・心筋梗塞が多い
- いびき・日中の眠気が強い(睡眠時無呼吸の可能性)
- 以前より急に血圧が上がった/若い年齢で血圧が高い/薬を使っても下がりにくい
すぐに相談したい症状
胸の痛み・強い息切れ、片側のしびれや言葉が出にくい、強い頭痛などがある場合は、緊急の評価が必要なことがあります。ためらわず医療機関へご相談ください。
高血圧の基準と目標値の考え方(目安)
血圧には「診察室血圧」と「家庭血圧」があります。一般に家庭血圧の方が低めに出やすく、基準も異なります。
高血圧の診断の目安
- 診察室血圧:140/90 mmHg 以上
- 家庭血圧:135/85 mmHg 以上
治療目標の目安
- 診察室血圧 130/80 mmHg 未満
※合併症、体調、ふらつきの有無などにより、目標は個別に調整します。
家庭血圧の正しい測り方
「家庭血圧を測っているけれど、測り方が合っているか不安」という方は少なくありません。血圧を正確に測ることで、より良い治療方針の決定に繋がります。
測定のタイミング
- 朝:起床後1時間以内/排尿後/朝食・服薬の前(可能なら)
- 夜:就寝前(落ち着いている時間)
測り方のポイント
- 椅子に座って 1〜2分安静にしてから測る
- カフ(腕帯)は心臓の高さに
- 会話をせず、同じ腕で測定
- 可能なら 1回だけでなく2回測って記録(大きく違う場合は2回目を参考に)
記録のコツ
- まずは 1〜2週間、朝・夜を中心に記録
- 「平均でどのくらいか」を見て、受診時の判断材料にします
- 血圧の記録(血圧手帳など)を健診結果とあわせて持参して頂くと、正確な評価につながります。
高血圧の問題点
血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり、動脈硬化が進みやすくなります。
その結果、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎機能低下などのリスクが高まります。自覚症状が少ないからこそ、早めの評価と継続的な管理が重要です。
高血圧には2つのタイプがあります
本態性高血圧(多くの方はこちら)
原因が1つに特定できないタイプで、体質に加えて塩分、運動不足、体重増加、ストレス、睡眠不足などが影響します。
二次性高血圧(原因疾患があるタイプ)
腎臓の病気、ホルモン異常、睡眠時無呼吸症候群、薬剤の影響などが原因となることがあります。
若い方、急に悪化した方、治療しても下がりにくい方では、二次性の可能性も含めて評価します。
いろはなクリニックでできること
当院では、健診結果と家庭血圧をもとに「いま必要な対応」を整理し、無理のない形で治療計画を立てます。
初回の流れ(例)
- 健診結果の確認、家庭血圧の記録の確認
- 生活習慣(食事・運動・睡眠・飲酒・喫煙・ストレス)の把握
- 既往歴・服薬歴・家族歴の確認
- 必要に応じて検査(血液・尿検査など)や合併症リスクの評価
経過観察
- 家庭血圧の推移に合わせて、生活改善のポイントを調整
- 薬物療法を含めた、適切な治療選択
- 生活習慣病(脂質異常症、糖代謝、腎機能など)も含めた総合的な管理
高血圧の治療
高血圧は、生活習慣の改善で予防・改善が可能です。
患者さん毎に生活習慣なども考慮し、継続しやすい方法をご提案します。
- 減塩:目標は1日6g未満
- 体重管理:無理のない範囲で減量
- 運動:ウォーキングなどの有酸素運動
- 節酒:飲酒量を見直す
- 禁煙
- 睡眠の質の改善(いびき・無呼吸が疑われる場合は評価)
- 寒さ対策(冬場は血圧が上がりやすい)
※生活改善は「できることを積み重ねること」が重要です。ご本人の生活背景に合わせて現実的な提案を行います。
お薬が必要なときは
生活習慣の改善とあわせて、必要に応じて降圧薬を使用します。
まずは少ない種類から開始し、家庭血圧の記録を見ながら調整していきます。
副作用が心配な方、他院で処方されたお薬の相談、飲み忘れが多い方も含めて、遠慮なくご相談ください。
高血圧治療補助アプリ(CureApp HT)について
当院では、薬物療法に加えて、生活習慣の改善を科学的にサポートする高血圧治療補助プログラム(CureApp HT)を導入しています。
「生活改善が大切なのは分かるけれど、続けるのが難しい」「何をすればよいか分からない」という方にとって、取り組みを継続する助けになる場合があります。
※適応や利用条件があります。気になる方は来院時にお尋ねください。
高血圧治療アプリの詳細は以下の記事をご参照下さい
よくある質問(FAQ)
Q1. 健診で「血圧が高い」と言われました。すぐ薬が必要ですか?
必ずしもそうではありません。家庭血圧や合併症リスクを含めて評価し、生活改善から始めるか、薬も含めて治療するかを整理します。
Q2. 家庭血圧はどのくらいから高血圧ですか?
目安として家庭血圧 135/85 mmHg 以上が続く場合は、受診をおすすめします。
Q3. 血圧が病院だと高く、家だと正常です。どう考えればいいですか?
白衣高血圧の可能性があります。治療方針の判断のため、まずは家庭で定期的に血圧を測定してください。
Q4. 血圧が家だと高いのに、病院では正常です。
仮面高血圧の可能性があります。治療方針の判断のため、まずは家庭で定期的に血圧を測定してください。
Q5. いびきが大きい/日中眠いのですが関係しますか?
睡眠時無呼吸症候群が血圧上昇に関係することがあります。睡眠時無呼吸症候群を疑う症状がある場合は、診察時にご相談下さい。
Q6. 減塩が難しいです。何から始めればいいですか?
まずは「汁物」「加工食品」「外食の頻度」「夜食」を見直すところから始めるのが現実的です。また、生活習慣をサポートするアプリ(高血圧治療アプリ)もありますので、導入してみることをおすすめします。
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注意事項(免責)
本ページは一般的な情報提供を目的としており、診断や治療方針は個々の症状・検査結果・既往歴等により異なります。気になる症状がある場合や、健診で異常を指摘された場合は医療機関へご相談ください。